救急隊員が「地面に落ちていた鼻を…」路上でクマに襲われた男性は“顔のほとんどを失う”事態に…クマが顔面を狙う事件の“衝撃”
全国でクマによる被害が相次ぐ中、今年度、クマに襲われて死亡した人の数が13人にのぼり、過去最多だった2023年度の6人から2倍を超えたという。生活圏内や人家でクマに襲われるケースも多い。クマに出会ったら、ケガをしたらどうすればよいのか。『 クマ外傷 クマージェンシー・メディシン 』の編著者である秋田大学医学部の中永士師明(なかえ・はじめ)医師に話を聞いた。
クマの襲撃を受けて生還した人について、テレビのニュース報道では「命に別状はありませんでした」と報じることがあるが、その実態は一生を左右するほどの深刻なダメージを残すケースも多い。中永が力をこめる。
「“命に別状はない”というのは、決して軽傷ではありません。それどころか、一生を左右するほどの傷を負うこともあるのだということをもっと知ってほしい。報道でも“命に別状はありませんでしたが、被害者は重傷を負いました”という一言を付け加えるだけでも印象が変わると思います」
中永によると、クマによる外傷にはひとつ大きな特徴があるという。
「それはクマは顔面を攻撃するということです。うちで診たクマ外傷の患者さんの実に90%が顔面に受傷していました。次に多いのが上肢(70%)で、以下、頭部(60%)下肢(40%)胸部(25%)頸部(15%)となっています」
略
70代男性のケース「地面に落ちていた鼻を…」
中永らのデータによるとクマ外傷患者の45%が顔面を骨折し、15%が眼球破裂に至っている。『クマ外傷』では、患者の了解をとったうえで受傷直後の写真と治療後の写真が並べて掲載されているが、とくに前者の写真は「これだけの傷を負った人が死ななかったのか」と驚くほどの惨状を呈している。
とりわけ衝撃的だったのは、『クマ外傷』で紹介された70代男性のケースである。この男性は路上でクマに襲われ、倒れたところをクマにのしかかられていた。たまたま車で通りかかった人がクラクションを鳴らして追い払ったが――。
〈顔面中央部を眉間から両頬、上口唇にかけて一塊に食いちぎられた。離断された顔面は路上に残っており、救急搬送時に回収された〉(『クマ外傷』より)
「このケースでは、現場に駆け付けた救急隊員がたまたま地面に落ちていた被害者の鼻周辺の組織を見つけて、それを袋に入れて患者さんと一緒に持ってきてくれました。歯とか指の脱落の場合は、ほぼ全部丁寧に持ってきてくれるのですが、鼻を持ってきてくれた救急隊員は初めてでした」
男性は“顔のほとんどを失う”ような事態からどうなったのか。何よりも大切なことは、と中永はこう話す。
「決して諦めないことです。どんなに重傷に見えても、たとえ鼻がとれてしまったとしても、治療によってかなりの程度まで回復できることがわかっています。だから決して諦めず、パニックにならずに、防御姿勢をとり、まずは生き延びることを考えてください」
「文春オンライン」編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc973aea2a05e960b2e087071649a83e0199b802?page=1
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野口健@kennoguchi0821
以前、とても著名な登山家の方が奥多摩であったでしょうか、子熊が見えた次の瞬間に背後から母グマに襲われ気がついたら熊の口の中に自らの頭が入っていたそうな。
なんとか口をこじ開け抵抗し、その場を逃げたそうですが、鼻がぶら下がっている事に気がつき鼻を抑えながら下山し山麓の住宅の住民に助けを求めドクターヘリで病院に運ばれました。幸いな事にほぼほぼ取れかかっていた鼻は手術で元の位置に戻されたとのこと。
世界最強の登山家であったからこそ、冷静に襲ってくる熊に対しパニックにならず、また、健脚ゆえ体に深いダメージを受けながらも山麓まで自力で下山をする事ができました。
僕ならおそらくその場で命を落としていたと思います。
「命に別状はありませんでした」という表現で安心しないほいがいいのでしょう。
以前、とても著名な登山家の方が奥多摩であったでしょうか、子熊が見えた次の瞬間に背後から母グマに襲われ気がついたら熊の口の中に自らの頭が入っていたそうな。…
— 野口健 (@kennoguchi0821) November 7, 2025
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