日本メディアが岐路に立つ今、東京新聞はどうあるべきか…木俣正剛さんと猿田佐世さんの提言:東京新聞デジタル
2026年4月6日 06時00分
春の新聞週間が6日に始まった。東京新聞は、社外の有識者による「新聞報道のあり方委員会」を設置しており、新委員に就任したのが元週刊文春編集長で著述業の木俣正剛さんと、シンクタンク「新外交イニシアティブ(ND)」代表で弁護士の猿田佐世さん。2人に意見や提言を寄稿してもらった。
◆大転換が必要、ピンチをチャンスに 木俣正剛さん
後世、この1年は、日本のメディアの岐路といわれるかもしれない。新聞を代表とする大メディアとSNSの優劣が逆転した年だ、と。
兆候は、東京都知事選での石丸伸二氏の旋風、兵庫県の出直し知事選だった。決定打は、今回の衆院選。メディアは、公平性より、疑問提起やファクトチェックなど権力監視の報道にかじを切り、東京新聞も、果敢に情緒的な風潮に挑戦した。
(1)都内新築マンション高騰の原因は「外国勢力の買いまくり」情報は根拠薄く(2月1日朝刊)や、(2)「選挙やっている場合か・止まらぬ物価高」(1月24日朝刊)など外国人排斥や、大義なき解散など、高市政権にも各党にも厳しい論調の記事を多数掲載した。
しかし、結果は、SNSに大量の資金を投入した自民党・高市政権の大勝だった。雑誌編集者としては、伝統あるメディアの反転攻勢を期待したい。
私の提案は、月1回、著名人を、編集局長として起用し、紙面大刷新をすること。大手新聞は、紙面の並びが基本的に同一で、一面・政治か大事件。そこから、経済、文化、テレビと続く。この構成自体が変化への鈍感さを読者に感じさせる。
予算成立の日、たとえばノーベル賞学者・山中伸也編集局長なら予算全体が一面ではなく、IPS肝細胞の予算と未来が1面かもしれない。五輪アスリートなら、アマスポーツへの支援が足りないことを1面にするだろう。ニュースの価値は人それぞれ、新聞は、型にはまった報道を続け、読者から見限られたのではないか。
今後、記事ごとの精度を上げるだけでは、SNSの進撃は止められない。紙面の大転換が必要なのだ。
新聞社は部数凋落(ちょうらく)を悲観的にみる。しかし、一カ月4000円を新聞購読に使える家庭は現代では金持ちだ。一家で4000円使える家庭なら2万円使わせることも可能だという前例が米国の高級紙・NYタイムズだ。
1990年代は100万部だったのに、今や、デジタル講読会員数1000万以上。記事のデジタル化だけでなく、ゲーム、料理、スポーツ、ラジオなど多種多様なサイトにアクセスできる会員制メディアに変化した。
ゲームは、クロスワード。ラジオは有名ジャーナリストによる未解決事件探訪。回復した巨大な数字と影響力に、再び若者が戻ってくる可能性はある。彼らがその時、気付くのが、オールドではなく、ネオ・ジャーナリズムの信頼性。こんな未来になるのが私の夢だ。
木俣正剛(きまた・せいごう) 1955年生まれ。京都市出身。早稲田大卒。1978年、文芸春秋入社。2000~2004年週刊文春編集長。2010~2012年文芸春秋編集長。2015年に常務取締役。編集者として作家の松本清張さん、山崎豊子さんらを担当し、出版では手がけた書籍「東大合格生のノートはかならず美しい」が話題に。記事では「田中角栄の恋文」や「少年A両親の手記」に携わる。2018年に退社し、岐阜女子大文化創造学部教授。2019年から同大副学長を務め、2023年に退任。研究分野は出版メディア論。著書に東京新聞連載を基にした「文春の流儀」(中央公論新社)など。(写真は本人提供)
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◆平和原則の確認、権力監視の一丁目一番地 猿田佐世さん
(中略)
平和の国是や守るべき原則を確認することは、メディアの役割の「一丁目一番地」という猿田さんの指摘を受け止め、歴史やこれまでの議論を踏まえた報道にもこだわっていきます。(編集局次長・原田悟=あり方委員会担当)
新聞報道のあり方委員会 東京新聞(中日新聞東京本社発行)の紙面やデジタルの記事、報道姿勢について、社外の識者に批評や提言をしてもらうのが目的。2001年に創設された。現在の委員は武蔵野美術大教授の志田陽子さん、東京科学大教授の中島岳志さん、木俣さん、猿田さんの4人。定例の全体会議を年1回、秋の新聞週間(10月15~21日)に合わせて開催している。創設時から委員を務めた弁護士の田中早苗さん、2002年に就任したノンフィクションライターの魚住昭さんは昨年の全体会議を最後に勇退した。
※全文はソースで。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/479019
大量の資金投入には勝てなかった言い訳やめてもらっていいですか?
自分たちの陳腐なプライドを守っているうちは的確な分析はできないだろうね
はい
いつものオレたちの言う事を理解しないやつが悪い
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