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忘れられてる事実がある。東西ドイツ統一の時、嫌がるソ連を納得させるため、米独はNATOをドイツから東に1インチも拡大させないと約束した。ところが約束は破られNATOは東方拡大し遂にウクライナまで近づいた。G7側はドイツ統一の時に約束したようにこれ以上緊張を高めることはしないと言うべきだ。
— 鳩山友紀夫(由紀夫)Yukio Hatoyama (@hatoyamayukio) February 22, 2022
日本国際フォーラムより
NATO不拡大の約束はなかった
プーチンの神話について
袴田茂樹日本国際フォーラム評議員/安全保障問題研究会会長/青山学院大学名誉教授
前略
昨年12月23日の毎年恒例の大記者会見で、プーチン大統領は英国記者の「あなたは無条件に、ロシアが本当にウクライナや他の主権国家を攻撃しないことを保証することができるか?」との質問に「NATOに関しては、あなた方は90年代に、東方には1インチたりとも拡大しないとわれわれに言ったではないか。われわれは騙されたのだ。あなたたちは露骨に騙したのだ」ときわめて感情的な言葉を投げ返した。
この「約束」を前提に、ロシアはNATOあるいは米国に、NATOの今後の不拡大と、東欧・バルト諸国の軍備を1997年以前に戻すことを、今度は口頭ではなく文書で約束することを強く求めてきた。
更に問題なのは、日本のメディアや専門家・政治家たちが、「90年代初めの口頭での約束」というロシア(プーチン)側の主張を当然の前提として、様々な情報や見解などを展開していることだ。最近では、例えば1月28日20時からのBSフジ・プライムニュースや29日の午前9時30分からのBSテレビ東京などのウクライナ特集である。後者は、放送局自体が、1990年2月9日の米国ベイカー国務長官とゴルバチョフ会談の写真を示し、この場で「NATOは1インチも拡大しないと約束したが、文書にしなかった」と解説し、それを前提に全ての番組は組み立てられていた。この28日、29日の放送では、招かれた専門家や政治家たちも、この前提については、それを復唱する者はいても疑問を呈する者は誰もいなかった。
ここで私が述べたいことは、ロシア側が前提としていることは、全くの間違いまたは意図的なフェイク情報だということである。それを説明するために、西側の情報だけでは説得力が欠けるので、私の言わんとすることを立証するロシア側の情報や、当事者ゴルバチョフの証言、90年代初期のロシア政治家やまた今日のロシアの専門家などに耳を傾ける。
少し長い引用だが、明快で具体的な数年前のロシアメディアの記事を紹介する。
最初は露紙『新時代』(2016.1.18)掲載の国際記者B・ユナノフの記事の一部である。
≪1994年4月初めのNATO評議会は、NATOは東方のボスニア戦争に介入すべきではないとした。しかしM・ヴェルナーNATO事務総長は逆に、民族浄化のボスニア和平の為に、NATOは東方に介入すべきだと主張し、評議会で支持された。こうして「NATO東方拡大」の概念が生まれた。といっても、当初これはロシアへの接近ではなく、セルビアのような独裁体制を抑える為だった。しかし今年(2016)の1月5日に、プーチン大統領はこの事実を否定し、彼は突然、「ベルリンの壁が崩れた後、NATOは東方に拡大しないと言った。私の記憶によると、そう言ったのは、当時のNATO事務局長ヴェルナーだった」と述べた。NATOの元軍事委員会議長K・ナウマンは2010年に、「NATOの東方拡大の否定は、口頭でも文書でも、誰もソ連に対して述べたことはない」と私に言明した。
つまり、1992年のボスニア戦争によって「NATOの東方拡大」という概念が生まれたが、プーチンの主張とは逆に、その頃はウクライナやジョージアに拡大するなど誰も考えていなかった。皆が考えていたのは、崩壊したユーゴにおける民族浄化と「大セルビア」主義への対応であった。プーチンは「NATOの東方拡大」の脅威をいつも呪文のように唱えている。そして追随者たちも、同じことを唱えている。≫
次の証言だが、以下は露紙『独立新聞』(2015.12.15)が掲載した、1990年代初めルツコイ副大統領の報道官で、その後は作家、評論家として活動したN・グリビンスキーの論文の一部だ。「プーチンの生んだ神話」の催眠術的影響を次のように述べている。
≪ロシア国民はテレビによって危険な催眠術にかけられ、次のような神話が広められている。西側はロシアを敵視し、ロシアを侮辱し略奪し滅ぼそうとしている、と。この神話の核心は「侵略的なNATO」だ。NATOはロシア国境へ接近し、ロシアへの最初の一撃を狙っている、という。しかし明確なことは、1991年からクリミア事件に至るまでは、西側はロシアに重大な損害は何も与えていない、ということだ。西側はロシアが国内政治で危機に陥っていた時(1990年代)も、ロシアの地方の分離主義や住民投票を煽ったり併合したり孤立させるのではなく、逆に重要な国際組織に加盟させた。わが国で生じた諸困難の責任は、神話的なNATO拡大や「国際的陰謀」にではなく、我々自身にあるのだ。
NATO拡大に関し、「欧米はゴルバチョフに拡大しないと約束した」というのも神話だ。ゴルバチョフ自身が2014年10月16日に、「当時はNATO拡大の問題そのものが提起されなかった。それは私が責任をもって確言できる」とRussia Beyond the Headlines(露の英語メディア)で述べている。当時ロシアは西側諸国にとって敵ではなく、彼らの同盟国やパートナーとなると期待されていた。必然的に、ロシアがリベラルな民主主義の路線から離れれば離れるほど、ロシアにとって「NATOは敵」というイメージが強まるのだ≫
以下略
https://www.jfir.or.jp/studygroup_article/7401/?fbclid=IwAR2Z8IIzaA06-acPI2U3AA-gBYb9KMvsws3S13bAUWULR3giKdXl1PFJ7ZU
魚拓
https://archive.is/wip/GxNJKミハイル・ゴルバチョフ
元ソビエト連邦大統領
ミハイル・セルゲーエヴィチ・ゴルバチョフは、ソビエト連邦およびロシア連邦の政治家。ソ連最後の最高指導者で、ソ連共産党中央委員会書記長、第11代最高会議幹部会議長、初代最高会議議長、初代大統領を歴任した。歴代の最高指導者で唯一の存命者であり、かつ最長寿である。 ウィキペディア
やべぇよ
周りの人間こいつ止める奴おらんのか
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