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平野秀樹(ひらの ひでき)
農林水産省入省。環境省環境影響評価課長、農水省中部森林管理局長、東京財団上席研究員などを歴任。
「取材NG、撮影するな」…知らぬうちに日本で大躍進した「上海電力」の恐るべき実力。外資でも排除できない理由とは
『サイレント国土買収 再エネ礼賛の罠』#1
“脱炭素”の名のもとに、現在の日本は外資による土地買収が行われており、国土が失われ続けている。
再エネを利用した外資参入の危険性など現場取材のリアルを『サイレント国土買収 再エネ礼賛の罠』より、一部抜粋・再構成してお届けする。
黒いワンボックスカー
私は以前からグリーン化にまつわる外資として上海電力に注目してきた。
複数の子会社をもち、合弁や提携の形でイラクやトルコなど、多くの国で発電所を経営している中国の巨大国営企業であるからだ。
福島県西郷村(にしごうむら)大字小田倉字馬場坂(図1-1)。
2021年11月29日。
ようやく上海電力に視察させてもらえることになり、この日を迎えた。
迷いながらも何とかたどり着いた現場事務所は、高い鉄板の塀に囲まれていて、ひっきりなしに工事車両のトラックやバンが土ぼこりを上げながら出入りしていた。塀に貼られた赤いシールの文字「防犯カメラ作動中」がやけに目立つ。ゲートをくぐろうとすると、ビデオカメラらしきものがこちらを睨んでいた。
物々しい警戒ぶりが不自然に思えて緊張感を覚えたが、当日は地元西郷村でメガソーラーの問題を追い続けている大竹憂子議員も一緒だった。ヘアスタイリストの彼女は、一期目の新人だ。取材を通して知り合い、情報交換するようになった。地元住民を代表して純粋に意見しているから臆するところがない。
駐車場には50台以上の車が並んでいた。かなり市街地から遠いが、多くの人がいて活気を感じさせる。車を止めてドアを開けるや、やにわに真新しい長靴が2足、目の前に差し出された。
上海電力「現地で撮影してはならない」
「サイズは何センチですか?」
待ち受けていた男性は、私たちをそう迎え入れた。
同時に白いヘルメットも手渡された。こちらも新品のようだ。側頭部に印字されている文字は「国家電投SPIC 上海電力日本」。赤と緑が向き合う「国家電投」のロゴが添えられていておしゃれだ。顎ひもを締めるとなんだか身が引き締まって、背筋がピンと伸びた。
――現地での撮影はしてはならない。
前もって上海電力側からはそんな訪問条件が示されていた。写真は事務室でも事業地でも撮ってはならないという。その流儀はちょっと厳しいのではないか。写すといっても、伐採跡地と山を削った開発地があるだけなのだが。
案内者は3名の男性で、いずれも若い。30代だろうか。上海電力日本株式会社(以下、「上海電力日本」という)の東京本社幹部と、現地の事業会社の幹部2名だった。
黒いワンボックスカーは、私たち5人を乗せて出発し、場ちがいのように広い片側二車線の公道をゆっくりと走った。
山肌は抉られ、剝き出しになっていて、道路の両サイドには信じられないほど広大な平地が次々と造成されている。
生態系へのインパクトが大きいのは間違いない
全体の広さは620ヘクタール(東京ドーム約132個分)、改変面積は240ヘクタールだ。1ヘクタールは100×100mのことで、ざっくりいうと、幅2㎞×長さ3㎞の巨大な一団の土地にソーラーパネルを並べられるだけ並べようという計画である。ゴルフ場だと六つ分(108ホール)、サッカー場なら87面がとれる。完成後は約161メガワットの巨大発電所になるという。
ソーラー用地は、平面を効率的に造り出していかなければならない。ゴルフ場のようにアンジュレーション(地形の起伏)は生かされず、山を大胆に削っていく。周縁にある雑木林の高木はソーラーの表面に日陰をつくってしまうからすべて伐り倒す。
とにかく規模が大きく、壮観である(写真1-1)。
長年、私は林野庁で働き、こうした林地開発現場を歩いてきたが、人里近くでこれほど大面積の皆伐と土地造成を見るのははじめてだった。かつてのゴルフ場開発よりも伐り方が激しく、生態系へのインパクトが大きいのは間違いない。
ガイド役のK氏は、上海電力日本のほか、現地の事業会社「株式会社そら’p」(以下、「株式会社P社」という)と「NOBSP合同会社」(以下、「N合同会社」という)に兼務する饒舌(じょうぜつ)な方で、よく対応してくれた。地元議員が村議会で見境なく暴れることなどないよう、現地の説明責任者として最大限の配慮をしているように私には思えた。
続きはリンク先で
https://news.yahoo.co.jp/articles/13de615611ceef1083a4b3f32fbcd5fb4e6da9c3?page=2
平野秀樹(ひらの ひでき)
主な著書に『日本はすでに侵略されている』(新潮新書)、『日本、買います』(新潮社)、『領土消失』(共著、角川新書)、『奪われる日本の森』(共著、新潮文庫)
国会議員も地方議員もマスコミも見て見ぬふり、現時点で排除できないにしても早急に法改正するなり規制するなりの対応をしてほしい。
発電コストが今でも高いものに、消費者が余計な応援金を払う必要は無い。
「日本にいる中国籍の人は、中国政府の求めがある場合は、
有事の際の軍事動員や、情報工作活動に協力しなければならない」
という厳しい法律があります。
つまり上海電力も有事の際には、日本国内の電気を突然停めることもできるし、日本で得た日本国内の電力網の弱点なんかをすべて中国政府が知ることができるわけです。
それが例えば子供であったり、孫であっても良い。
そうやって、日本を良くしようと、声を出し続けることで、少しでも日本が良くなってくれる事を信じます。
少なくても私はそう思います。
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