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華字メディアの日本華僑報は26日、「中国人が押し寄せる京都、家がほぼ買われる!」と題する文章を掲載した。
記事は京都について、川端康成の「古都」など多くの文学作品の中でその静かで美しい様子が描かれ、歴史的に見ても長らく日本の都として栄えてきたと紹介。第2次世界大戦でも攻撃を免れた京都は多くの歴史的建造物が保存されており、「日本人の精神文化の家」とも評されているとした。
一方で、観光業の発展により京都の美しいイメージが薄れつつあると指摘。「名所旧跡の通りは常に外国人観光客でごった返し、一部観光客のマナーの悪さが現地の人々を困らせている」としたほか、「京都市の政策も観光業に傾倒しており、ホテルの新設や道路の拡張などに注力する一方、地元住民向けの政策は乏しく、経済優先の姿勢が人々の幸福感を損ねている」と伝えた。
また、日本の報道を基に「京都市からの転出数は全国1位だ」とし、長年京都で暮らしてきた人が「京都を離れて初めて京都での生活が異常だと気付いた。京都からの移住が相次いでいるというニュースを聞いても驚きはなかった」と語ったことを紹介。「住環境、生活条件から見て、京都はもはや“桃源郷”ではなくなっているのかもしれない」と述べた。
しかし記事は、「日本人は次々と京都を脱出しているが、中国人は積極的に入っていく姿勢を示している」とし、「コロナ禍で多くの中国人がオンライン上で京都市の不動産を“買い占め”ており、ある業者では年に50戸以上(中国向けに)売り上げるという驚異的な記録が生まれた」と紹介した。
その上で、「日本における不動産の所有は半永久的な性質があり、(中国と比べて)長期に保有することができる。しかも、京都の観光業の発展に伴いさらに価値が高くなる余地があり、コロナ禍で観光業が不振の時に購入するのは間違いなく良い選択だ」としたほか、「政治的な環境も関係している。中国と欧米の摩擦により(中国人の)欧米市場への投資が阻害されているため、投資者たちはアジアに目を向けている」と説明した。
記事は、「理性的に見れば、中国人が日本の不動産を大量に購入するのは自ら住むためではなく、投資目的によるものが多い。中国と日本は文化的に多くの類似点を持っているものの、細かいごみの分別など生活習慣の面では違いが大きく、長い適応期間が必要で、中国人が実際に京都に押し寄せて定住するということは短期的には現実にはならないだろう」と見通した。
一方で、「長期的な発展という視点から、多くの中国人投資家は京都の老舗企業に注目してその経験を学ぼうとしている」とも言及。昨夏、中国の繊維・アパレル関連企業の社長ら35人が創業333年の西陣織の織元「六文字屋 岡文織物」の工場を見学に訪れ、熱のこもった様子で質問していたことを紹介した。
記事はこのほか、「中国人の京都に対するあまりの“熱意”に地元の人たちの中には不安を覚える人もいる」とし、中国による投資や開発によって京都の歴史的景観が破壊されたり、中国人労働者が現地の雇用市場を占領してしまったりするのではないかとの懸念の声が上がっていることも併せて伝えた。(翻訳・編集/北田)
Record China 2024年1月30日(火) 7時0分
https://www.recordchina.co.jp/b927721-s25-c30-d0052.html
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