【八重山日報】日中関係悪化 全責任は中国にある
日中関係の悪化が膠着状態に陥っている。外務省の北村俊博外務報道官は、中国外務省の郭嘉昆副報道局長が9月の記者会見で高市早苗首相を呼び捨てにしたとして、国際儀礼を守るよう中国側に申し入れた。
政府の官僚レベルの人間が他国の指導者を公然と呼び捨てにするのは常識を逸脱している。高市首相の台湾有事に関する国会答弁以降、中国は対日姿勢を硬化させているが、ここまで来ると中国共産党政権として「高市政権を相手にしない」という意思表示と受け取られても仕方がない。
岩屋毅前外相は9月に訪中し、中国の王毅外相と会談したが、共同通信によると王氏は改めて高市首相の国会答弁を撤回するよう求めたという。
一国の政権が他国の政権を相手にしないというのは、たとえばその政権に国際的な非難に値する犯罪的な行為があったり、クーデターなど非合法の手段で政権を奪取した場合に限られるのが普通だ。
言うまでもなく高市首相は民主主義のルールにのっとり、選挙で選ばれた正当なリーダーであり、他国からそこまで貶められる理由は全くない。
しかし中国の対日批判は執拗だ。習近平国家主席は今月の米中首相会談で、日中関係の改善を求めるトランプ米大統領に反論し「日本軍国主義」を警戒するよう呼び掛けたという。
さらにホワイトハウスで開かれた晩餐会では、第2次世界大戦の歴史を持ち出し「中国と米国は日本軍主義の侵略者と戦った」と述べた。米国と日本の離間を図る意図が露骨だ。
日中間の懸案は台湾有事を巡る問題だけではない。何と言っても尖閣諸島問題がノドに刺さったトゲになっている。
中国は10年以上も石垣市の尖閣周辺海域に艦船を派遣し、領海警備に当たる日本の海上保安庁と対峙するだけでなく、日本漁船の操業を妨害してきた。さらには国連では中国政府の代表が沖縄県民を「先住民族」と呼び、中国メディアは沖縄が日本の領土ではないかのような宣伝を強化している。
これでは中国が尖閣諸島のみならず、沖縄そのものに対して領土的野心を抱いていると受け取られても仕方がない。一体どちらが「軍国主義」なのか。国際社会は中国の狂態を冷静に見ていることだろう。
日中関係を阻害する最大の要因は高市首相の台湾有事答弁ではなく、習氏をトップとする中国共産党政権の存在である。台湾、沖縄を標的とする習政権の膨張政策が地域を不安定化させている。
沖縄は地理的に脅威の矢面に立たされている。県民は日中関係悪化の全責任は中国にあることを理解し、問題の本質は何なのかを見極めるべきである。
中国が今や米国に追いつき追い越そうとする世界の超大国であり、一方で日本の国力は長期的に低下しているという現実も認識しなくてはならない。米中首脳会談を見ても、米国だけに依存して中国に立ち向かう戦略が立ち行かないことは明白だ。日本には、いっそうしたたかな外交政策が求められる。
だが中国も安泰とは言えない。台湾や尖閣問題は、かつて米国が直面したベトナム戦争にも似た泥沼である。このままだと、進むも引くもできなくなるだろう。
際限なき膨張政策は必ず中国共産党政権の破滅につながっていく。心ある中国政府の要人は、そのことを自覚すべきだ。

国か政権が崩壊するのを待とう。
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