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韓国には「後頭部を殴られた」(뒤통수를 맞다)という表現があります。
「不意討ちを食らった」
「予期せぬ裏切りを受けた」
「信じていた者に裏切られた」といった意味です。日本語では「後ろから撃たれた」「後ろから鉄砲が飛んできた」などが近いでしょうか。ポイントは、殴った者を「卑怯」とする気持ちが多分に入っている点です。
韓国メディアでも多用される表現で、日本でも知られるようになったため、ネット上では「後頭部を殴られてばかりだな」といった揶揄が散見されます。
「○○に後頭部を殴られた」の○○の中には、日本やアメリカ合衆国が入ったりしますが、そもそも韓国の皆さんの「味方という認識」が他の国とは全く異なっているのではないでしょうか。
つまり、「我々の味方ならかくあるべし」という認識がおかしいので、すぐに「裏切られた」「卑怯」などと言い出すのではないか――というわけです。
◆どの国も「韓国の友邦」にはなれない!
韓国人の考え方に精通した田中明先生の至言を著作から以下に引いてみます。
(前略)だが、一方では「友邦である米国と日本」という言葉もよく出てきて、日本は友邦になっています。
この友邦という言葉が出る度に、私はドキッとします。
というのは、韓国人が友邦というとき、その言葉には、肌を寄せ合った恋人同士くらいに密接な関係でなければならない、という気持ちがこもっているからです。
友邦とは「うち]の者なのです。
この期待度の高さに、日本はとうてい応えることはできません。
しかし、韓国の方では「うち」の者が苦労しているのに、その態度は何だとなります。
「うち」「そと」の論理でいく限り、話はどうしても国益にもとづく外交交渉の次元から、心のありようになってきます。
したがって、自分らの要求を聞かぬものは道義的批判の対象となるのです。
そういう批判を反日という人がいますが(韓国人にもそう思っている人がいるようですが)これはおかしい。
なぜなら、反日とは日本を拒否することですが、これは日本を自分のほうへ引き入れる――「うち」の者らしくせよ、といっているのですから。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国の民族意識と伝統』著:田中明,岩波書店,2003年09月17日 第1刷発行,pp28-29
韓国の本質をズバリ突いた、さすが田中先生というべき指摘です。
韓国の友邦が「肌を寄せ合った恋人同士くらいに密接な関係でなければならない」なら、日本やアメリカ合衆国はとてもそんなものにはなれません。
いや、なりたくもないでしょう。
恐らく世界中のどこにも「なれる国」はありません。
それぞれの国には、それぞれの国益があって「韓国の言うことを何もかも是として受け入れる」なんてことはできないからです。
韓国がすぐに「後頭部を殴られた」と言い出すのは、このような「うちの者らしく振る舞うべし」という意識が強固で、自分の思うとおり「友邦」が動かないと「自分は裏切られた被害者だ」とするからです。
韓国との外交交渉が成立しないのも、田中先生の指摘で明解に説明できます。
「国益にもとづく外交交渉」が、すぐに「なぜお前はうちの者らしく振る舞わないのだ」という道義的な話にすり替わるからです。
事実関係の確認をしているのに「韓国に対する愛情はないのか」と怒鳴りだすというのも、科学を道義的な話にすり替えて認識するからです。
総じていえば、韓国が求める友邦国などどこにもありませんし、このような国とはそもそも同盟や取引は成立しないのだと考えざるを得ません。
「合理的な利害打算に基づく国際関係」が理解できなければ、お互いにとっての価値を高める努力をしないと成立しない同盟関係、お互いに妥協しないと成立しない取引などあり得ないのですから。
つまり、韓国に言うことを聞かせたければ、韓国より圧倒的な上位に立って圧迫するしかないということになります。中国が行いつつあるのは、まさにそういうことです。
(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/88976
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