中国政府「気球は中国のもの」「不可抗力でアメリカに侵入」⇒ 峯村健司氏「そうきたか、ルートは明らかに米軍基地周辺を通過してるのに」 谷村研人氏(気象予報士・航空会社運航管理者)「これは不可抗力などではありません。事前に計算して目的地へ運んだものです」

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谷村 研人
国内航空会社 気象予報士(航空会社で運航管理者をしています。ディスパッチャーとも言われます。学生時代は気象学を中心に地球科学分野を広く学びました。)

状況からすでに皆様お察しのように、これは不可抗力などではありません。この気球が利用したと考えられる下部成層圏について、対流圏からのジェット気流の影響を受けており地球をぐるりと一周するような西風が吹いています。これに対して後方流跡線解析という手法を用いてモンタナ州上空から上流を探ると、まずは24時間程度前にアラスカ方面、そしてアリューシャンを通って4日ほど前には日本の本州南部、さらに5日前には中国の華中付近に到達します。気流の流れをそのまま利用しており、いわゆる最短ルートで到達したことが分かります。つまりモンタナ州上空を強行偵察する目的で、どの高度に気球を飛ばせばよいかを事前に計算して、数日前に中国から打ち上げられたと考えるのが最も自然です。
目的の場所に到達すると高度をより上昇させるようで、目的はジェット気流の影響を受けなくなる高度20km程度の高さに移動するためです。これによって同じ場所に長時間居座って偵察することができます。また移動に際してもどの層の風を利用するかをあらかじめ決定してから移動する仕組みと考えられ、これによってほぼ世界中任意の場所に気球を送り込めるようになっていると考えられます。

また中国がこれをあっさり自国のものと認めたのは、今後の外交日程を考慮してむしろ積極的に中国が米国に対して楔を打ちたい意図があり、今回それが達成された、もしくはさらに強いメッセージとするために自国のものと認めたのでしょう。
https://newspicks.com/news/8075831?ref=user_5257339&u=iKMAWM&from=twitter&invoker=share_twitter_uid5257339





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