飯田泰之氏「『中国企業ロゴ』問題の本質は、その他の規制改革関連案件とは異なり、法的根拠のない会議体が、近道で具体的政策を提案することができ、4人しかいない構成員のうち2人が利害関係者であり、河野大臣の推薦によって構成員となっていた、こと」

まずは、クリックのご協力をお願いします
 ↓↓↓m(__)m
 にほんブログ村 政治ブログへ




「内閣府資料に中国企業ロゴ混入」は小さな事件ではない…元内閣府委員の明大教授が指摘する「問題の本質」

再生可能エネルギーに関する内閣府の会議の資料に、ひそかに中国国営企業のロゴが入っていた問題で、3月27日、資料を提出した有識者が会議の委員を辞任した。明治大学政治経済学部の飯田泰之教授は「ロゴ混入は『事務的なミス』とされているが、これはそんな小さな事件ではない。背景にはもっと大きな問題がある」という――。

■たった4人の構成員のうち2人が利害関係者

 そもそも、大林氏のような政府系会議の委員はどのように決まるのだろう。これは、

———-
・政治家が推し込む
・官僚が推し込む
・業界団体が推し込む
———-

 の3パターン以外にはない。政治家推しの委員は規制改革担当大臣や副大臣、またはその他有力政治家のブレーンもしくはスポークスマン的な立場の人が多い。官僚が推し込む委員は①主要官庁のOBなど各役所の意向を会議の中で推してくれる人、②振り付け(大臣や官庁の意向)に異議を唱えないおとなしいタイプの人に大別される。

 そして第三が業界団体や利害関係者が推し込むケースだ。もちろん業界団体や企業に政府委員の人事権はないため、政治家・官僚のだれかを経由してその代弁者を送り込むことになる。

今回のケースでは,大林ミカ氏を推薦したのは河野太郎氏とのことだ。そして、大林ミカ氏が事務局長を務め、もうひとりのTF委員である高橋洋法政大学教授が特任研究員を務める自然エネルギー財団の設立者・代表者は孫正義氏である。ソフトバンクグループが長く再生可能エネルギー事業を手がけていたことは周知の事実だろう。

 筆者は、審議会や各種会議体において利害関係者が委員・構成員となることは避けるべきだと主張してきた。一方、これまでも多くの審議会等で利害関係者が委員・構成員に選任されてきたこともまた事実である。規制改革を進める大臣や委員会の動きを止めるために十人以上いる委員のひとりに業界関係者を推し込む……というケースは、善し悪しはさておき、よく見る霞ヶ関の風景である。

 しかし、たった4人のTF構成員のうち2人が利害関係団体の職員・関係者であること、その人事を推し進めたのが担当大臣である河野太郎氏自身である(と大林氏が言及している)という点で今次のTF問題の特異性がある。

■法的根拠はないが、議論に大きな影響力を与えている

さらに再エネTFはその法律・組織上の位置づけと、与えられている権限に少なからぬ乖離が見られる。

 内閣府における規制改革関連の案件は、通常、規制改革推進会議で議論される。規制改革推進会議は内閣府設置法第37条第2項に基づいて設置される審議会である。個々の論点は、規制改革推進会議参加のワーキンググループ等で審議されたのちに規制改革推進会議本会議での審議を経て答申となる。

 このような審議結果は、半年ごとに『規制改革推進に関する答申(中間答申)』にまとめられ、この答申に基づいて各年の『規制改革実施計画』が策定される。『規制改革実施計画』は実際の政策の政府案にかなり近いものと理解して良い。

 再エネTFは規制改革推進会議傘下の会議体ではない。その設置にも法的な根拠はなく……形式上は規制改革担当大臣の私的諮問機関とかわらない。それにもかかわらず、ある時期から再エネTFでの議論が『規制改革推進に関する答申』に盛り込まれるようになっている(例えば「規制改革推進に関する中間答申(R5.12.16)」 など)。

 規制改革推進会議によって審議され作成される『答申』に、規制改革推進会議を経ない内容が記載されているのだ。そのため、再エネTFでの議論については「参考」と表記されているが……実施計画の段階では当然ながら「参考」の記載は無くなる。

■「単純なミス」自体を調査しても意味がない

 つまりは今次の問題は、

———-
・その他の規制改革関連案件とは異なる――いわば近道で具体的政策を提案することができる法的な根拠のない会議体において、
・4人しかいない構成員のうち2人が利害関係者であり、
・少なくともそのひとりが大臣の推薦によって構成員となっていた
———-

 ことにある。

以下略
前文はリンク先で

飯田 泰之(いいだ・やすゆき)
明治大学政治経済学部教授
1975年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。専攻はマクロ経済学、経済政策。『経済学講義』(ちくま新書)、『日本史に学ぶマネーの論理』(PHP研究所)など著書、メディア出演多数。noteマガジン「経済学思考を実践しよう」はこちら。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4bd1dc3326c78a2cf8d37a737eb1c4a8a7c7a430?page=1

日本史に学ぶマネーの論理

日本史に学ぶマネーの論理

飯田 泰之
1,654円(04/30 19:14時点)
Amazonの情報を掲載しています




関連ポスト

関連記事
玉木雄一郎(国民民主党代表)「再エネタスクフォースについて、深刻なガバナンス上の問題があることを指摘せざるを得ない」「専門性に乏しい人を選んだ選定プロセスも問題」「法的根拠がない提言が一国の総理大臣のもとに届くこと自体、看過できない」
関連記事
中国企業ロゴ問題で内閣府TFを辞任した自然エネルギー財団の大林ミカ氏「TF入りは河野太郎氏の推薦」と説明 ⇒ 高橋洋一氏「河野太郎氏の推薦でなく、河野太郎氏本人が選んで河野太郎氏本人が任命しているよ」
関連記事
再エネに中国共産党の影… 河野太郎氏の責任追及「なぜ自然エネルギー財団を重用するのか」 国民民主党・榛葉幹事長 「国家安全保障に直結」⇒ネットの反応「河野太郎はヤバいな…」「少なくとも再エネ関連については全部調べたほうがいいよな」




管理人
ネットの反応
名無し
@kenkou2022
その通り、防衛大臣のころから自衛隊に再生エネルギーを強制させたり弾道ミサイル迎撃のイージス・アショアを潰したり、そして今回はこのロゴより、侵略国の有利になる仕組みづくり。日本の原発火力減らすのではなく、大陸の原発火力設備を先になくし再生エネルギーだけで10年やってみなはれ。
名無し
@kikumaco
この「利害関係者が委員」というのも大きな問題です。そもそも再エネTFには法的根拠も権限もないはずなのに、なぜか政策に影響を与えている。
河野大臣を徹底追及するべき事案でしょう。




※コメントはTwitterのほうへどうぞ。

※ブログランキングにクリックのご支援何卒宜しくお願いします


政治ランキング

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村

Amazon プライム対象